スポーツ時は多くの水分を消費します。そのため、こまめな水分補給が欠かせません。同時に、水だけではなく塩分やアミノ酸も、水分補給の際に取り入れておきたいものです。安全にスポーツを楽しむ上でのポイントを紹介します。
目次
4.まとめ
1.運動時はこまめに水分補給をしよう
人のカラダからは、特に運動をしていなくても呼吸や皮ふからの蒸発で水分が失われています。運動で汗をかけば、はるかにたくさんの水分や塩分が失われていくため、運動の際の適切な水分補給は欠かせません。電解質とミネラルの補給も重要
電解質とミネラルは、浸透圧の調節や神経伝達、筋肉の収縮といった役割を担います。水分をより効率的に吸収する、運動機能をサポートするといった効果につながるため、カラダにとって重要な物質です。 電解質=イオンは、水に溶けると電気を通す物質をいいます。ミネラルは体液に溶けてイオンになり、運動中にも大切な役割を果たしています。それぞれ以下のような働きがあります。- マグネシウムイオン……筋肉の収縮、骨や歯をつくるのに役立つ
- カルシウムイオン ……神経の伝達、血液を固めるのに役立つ
- ナトリウムイオン ……水分コントロールや筋肉の収縮に役立つ
- カリウムイオン ……神経の伝達や心筋の収縮に役立つ
- クロールイオン ……水分コントロールや胃酸の合成に役立つ
運動前にはアイソトニック飲料
スポーツドリンクは、浸透圧の度合いによってアイソトニック飲料とハイポトニック飲料に分けられます。アイソトニック飲料は、安静時における体液の浸透圧に近いため、運動前に飲む場合吸収されやすいのが特徴です。糖分も一緒に含まれているドリンクであれば、より吸収されやすく、運動前のエネルギー補給を兼ねることができます。運動中・運動後にはハイポトニック飲料
ハイポトニック飲料は、体液よりも浸透圧がやや低いものです。汗をかくとカラダの浸透圧は下がっていくため、アイソトニック飲料では少しつり合わなくなってしまいます。運動中や運動後において吸収されやすいのはハイポトニック飲料で、発汗時の水分補給に適しています。アミノ酸とは
アミノ酸は、カラダの約20%を占めるたんぱく質をつくる存在です。たんぱく質は筋肉をつくるもとになっているため、運動のパフォーマンスにも大きく関連しています。必須アミノ酸について
必須アミノ酸は、人間のカラダの中で合成できないものの、人間の活動には欠かせないアミノ酸のことです。必須アミノ酸を食べ物や飲み物で摂ることは、とても重要です。 必須アミノ酸のうち4割を占めているのがバリン・ロイシン・イソロイシンで、BCAAとも呼ばれます。ほかにはアルギニンやグルタミンなども含まれており、必須アミノ酸には体の負担軽減や筋肉のダメージを和らげる働きがあるといわれています。2.スポーツ時の水分補給の注意点
汗をかき水分と塩分が足りないときの水分補給と、普段の生活での水分補給のポイントは異なります。それぞれの注意点を知って、効率のいい水分補給に役立てましょう。水だけでは、塩分や電解質が足りなくなることも
前述の通り、水分補給には電解質やミネラルも重要です。水だけを集中的に摂り過ぎるのはおすすめできません。自発的脱水とは
水だけを飲み過ぎて電解質や糖分を補給しなかったため、体液が薄まってしまった状態をいいます。体液のナトリウム濃度は下がっていても、水を飲むことで喉の渇きは止まっているため、「水分を摂りたい」という欲求が感じられなくなります。一方で排尿は促進されるため、脱水症状へつながることがあります。 激しい運動で大量に汗をかいた場合は、体液の濃度が変動しやすくなります。特に夏場は、脱水症状を防ぐためにも、失った体液を補う水分補給を意識しましょう。糖分の摂り過ぎに注意
運動のためにエネルギーが必要ではありますが、糖分の摂り過ぎにも注意しましょう。スポーツドリンクは飲みやすさや水分の吸収促進のため甘味が加えられていますが、多く飲めば飲むほど効果的というわけではありません。ペットボトル症候群とは
糖分の含まれる清涼飲料水をたくさん飲むことによって、高血糖状態になってしまうことです。血糖値が上がるとさらに喉が渇き、余計に清涼飲料水を飲んでしまいます。糖分の多い飲料を日常的に多く飲んでいる人はペットボトル症候群に陥りやすくなります。重症化すると意識がはっきりしなくなるといった深刻な症状にも。子どもでも発症することがあり、習慣的に清涼飲料水をたくさん飲む人は注意が必要です。普段の水分補給は、水やお茶がぴったり
スポーツ時以外については、余分な成分を含まない水やお茶がおすすめです。スポーツドリンクは運動時の水分補給や脱水症状を防ぐためには最適ですが、運動をしていないときの水分補給としては糖質が多く、エネルギーの過剰摂取になってしまいます。普段の生活では水やお茶、運動時はスポーツドリンクと使い分けましょう。カフェインが入っている飲み物は飲み過ぎ注意
カフェインには利尿作用があるため、水分補給をしたつもりが脱水を促してしまうといった状況を引き起こしかねません。飲み過ぎには気をつけましょう。3.熱中症や脱水症にならないためには
熱中症とは、暑い環境において起こるカラダの不調の総称です。熱中症には、以下の4つの分類があります。- 熱失神 皮ふの血管が拡張することで血圧が下がり、脳への血流が不十分になった結果、めまいや失神などが起こります。
- 熱けいれん たくさん汗をかいたときに、水だけを補給したことで血液のナトリウム濃度が下がり、筋肉痛やけいれんが起こります。
- 熱疲労 たくさん汗をかいて水分が不足し脱水状態になることで、だるさや吐き気、頭痛などが起こります。
- 熱射病 体温が上がってしまい、カラダの中枢機能が正常に働かなくなった状態です。意識障害やふらつきが見られます。
喉の渇きを感じたらすでに脱水している
体内の水分が2% 減少すると、喉の渇きを感じるといわれています。2%というとごくわずかな印象があるかもしれませんが、すでに水分の不足が始まっているので補給が必要な状態です。6%の減少で頭痛や眠気が発生し、10%の減少では腎不全などの重い症状が起こりえます。喉が渇く前に水分を摂ることを心がけましょう。熱中症予防には経口補水液
経口補水液は、電解質と糖分をバランス良く含んだ飲料です。熱中症の予防・熱中症になってしまったときの対処に適しています。4.まとめ
スポーツ時や大量に汗をかくときは、カラダに合った水分補給が重要です。水分だけでなく、塩分やアミノ酸なども意識して、理想的な水分補給を実現しましょう。ボトル交換不要。定額制でおいしい水をすきなだけ使えるウォーターサーバー
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