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  3. ミネラルウォーターと水道水の違いは? 安全性や味などを比較

身近な水の選択肢として真っ先に挙げられるミネラルウォーターと水道水。「ミネラルウォーターはおいしい」「水道水は安価」などそれぞれに何となくのイメージはあっても、安全基準や成分など具体的な違いを把握している方は少ないのではないでしょうか? この記事では安全性や味から料理や服薬といった用途まで、さまざまな観点からミネラルウォーターと水道水の違いについてご紹介します。

目次

1.ミネラルウォーターと水道水の違い①安全基準

2.ミネラルウォーターと水道水の違い②選べる種類

3.水道水 VS ミネラルウォーター それぞれの得意分野は?

4.まとめ

1.ミネラルウォーターと水道水の違い①安全基準

ミネラルウォーターと水道水の違いは、安全基準と種類の数です。まずは世界一安全ともいわれる水の安全基準について紹介します。

水道水とミネラルウォーターでは基準となる法律が異なる

水道水とミネラルウォーターでは、安全基準を定める法律が異なります。そして、水道水の方が安全基準が厳しくなっています。 水道水の安全基準は、水道法で決められています。細菌の有無や成分基準値について51ものチェック項目があり、それら全てをクリアしてようやく水道水として家庭に届けることができます。 それに対して、ミネラルウォーターの安全基準となるのは食品衛生法です。クリアすべきチェック項目は殺菌・除菌工程有りの場合39項目、なしの場合14項目と水道法よりも少なくなっています。また、一部の基準値が水道法より緩やかに設定されています。ただし、日本の安全基準は世界でもトップクラスのため、水道水・ミネラルウォーターのどちらも安全な水だといえるでしょう。

2.ミネラルウォーターと水道水の違い②選べる種類

必然的に自分の地域の水を利用することになる水道水と違い、ミネラルウォーターは、たくさんの種類から選ぶことができます。成分や味、硬度や取水する場所など幅広い違いがあります。

ミネラルウォーターはミネラルウォーター類の一種

ミネラルウォーターは、食品衛生法により「水のみを原料とする清涼飲料水」と定義されたミネラルウォーター類の一種です。ミネラルウォーター類は、水の成分と人工的な処理の程度によって4つに分類されます。

(1)ナチュラルウォーター

ナチュラルウォーターは、特定の水源から採水された地下水を原水とし、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理が施されていない水です。ミネラル成分が含有されていない場合もあります。

(2)ナチュラルミネラルウォーター

ナチュラルミネラルウォーターはナチュラルウォーターのうち、ミネラル成分が溶け込んでいるものです。ナチュラルミネラルウォーターのミネラル成分は、地中の鉱物など自然由来のものに限られます。いわゆる「天然水」に当てはまるのはナチュラルウォーター(ナチュラルミネラルウォーター)だけです。

(3)ミネラルウォーター

天然水のミネラル成分を人工的に調整した水、または何種類かのナチュラルミネラルウォーターを混合したものです。沈殿、ろ過のほかにも、オゾン殺菌や紫外線殺菌、水への空気の混入などの調整が行われる場合があります。

(4)ボトルドウォーター

蒸留水・河川の表層水など、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター及びミネラルウォーター以外で飲むことができる水の総称です。水道水であっても「東京水」のように飲用として市販された場合は、ボトルドウォーターとして取り扱われます。

ミネラルウォーター類の主な原水は7種類

ミネラルウォーターとなる水が取れるのは、地下水だけではありません。「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」によると、ミネラルウォーター類の源水となる水は7種類示されています。

(1)浅井戸水

浅井戸からポンプなどで引き上げた地下水です。浅井戸とは、大体地下20メートル地点までに存在する、岩盤のような水を通さない、または通しにくい層までの長さに掘られた井戸のことを指します。水を通さない層(第一不透水層)の上は軟らかい地層で大きな圧力がかからないので、不圧地下水または自由地下水とも呼ばれています。

(2)深井戸水

深井戸は通常30メートルより深く掘ってある井戸で、浅い不透水層(第一不透水層)と、それより深いところにある不透水層に挟まれた地下水を汲み上げます。上下の不透水層から圧力を受けるため被圧地下水とも呼ばれ、温度や水質が安定しています。

(3)湧水

「ゆうすい」と読み、自然に地上に湧き出てきた水のことです。人工的に掘削を行った場合でも、ポンプなどで引き上げることなく自然に湧き出てきた場合は湧水と呼ばれます。

(4)鉱泉水

湧水のうち、ミネラル成分や炭酸ガスが溶け込んでおり、かつ水温が25℃未満の水のことです。

(5)温泉水

湧水のうち、ミネラル成分や炭酸ガスが溶け込んでおり、かつ水温が25℃以上の水のことです。

(6)伏流水

河川の流水が地面の下へ浸透して流れることでできる、極めて浅い地下水のことです。地中で自然にろ過が行われるため、水質が良く安定しているといわれています。

(7)鉱水

ポンプなどで取水した地下水のうち、溶け込んでいる鉱物質などによって特徴付けられるものです。

ミネラルウォーターは硬水と軟水が選べる

添加物の有無や原水の違いのほかに、ミネラルウォーターには硬度の違いもあります。硬水はカルシウムやマグネシウムを多く含んでいるため硬度が1ℓあたり120ミリグラム以上と高く、しっかりとした飲みごたえが特徴です。一方、軟水は硬度が1ℓあたり120ミリグラム未満で、カルシウムやマグネシウムが少ないため口当たりが軽く飲みやすいといわれています。 水道水にも硬水と軟水はありますが、日本国内の水道水はほとんどが軟水です。硬水が採取できるのは、兵庫県西宮市の「宮水」など限られた地点だけになっています。水の味わいを楽しんだり、積極的にミネラル成分を摂取したい方にとっては、ミネラルウォーターがぴったりです。

3.水道水 VS ミネラルウォーター それぞれの得意分野は?

ここからは水道水とミネラルウォーター、それぞれの良さの違いについてまとめます。気になる特徴を比べてみてください。

味:ミネラルウォーターの方が水道水よりもおいしい

水道水には消毒のために塩素が加えられています。安全を保つために必要で人体に影響が出ない量ですが、塩素の臭いが気になるという人にとっては、ミネラルウォーターの方が水道水よりもおいしく感じられるでしょう。また、ミネラル成分のバランスによってミネラルウォーターの味は変化します。硬度や原水を比較して自分好みの水を探すことができるのも、水道水にはない良さです。

料理:料理にはミネラルウォーターが適している

ミネラルウォーターは塩素臭がないため、水道水よりも料理の味・香りを引き立てます。さらに、硬水・軟水を使い分けることで料理の風味をより引き立てることができます。例えば、昆布やかつお節で出汁を取る日本料理には香りや味の邪魔をしない軟水が向いています。西洋の料理や、肉をおいしく調理したいときには、アクを出してくれる硬水が適しています。

値段:水道水の方がミネラルウォーターよりも安い

500㎖のペットボトル入りミネラルウォーターはだいたい1本100円前後です。それに対して水道水500㎖の値段はおよそ0.1円。つまり、水道水の値段は、ミネラルウォーターの1000分の1程度です。ペットボトルの製造コストがあるにせよ、水道水の方がミネラルウォーターよりも圧倒的に安いことには変わりありません。

氷:氷には水道水が適している

水道水は塩素が含まれているため、冷凍庫に入れていても腐る心配がありません。それどころか、製氷機を塩素消毒して綺麗に保ってくれる効果すらあります。塩素が含まれていないミネラルウォーターの場合、製氷機に放置したままだと雑菌が繁殖してしまうかもしれません。また、硬度が高いミネラルウォーターの場合、固まったミネラル成分が製氷機のホースを詰まらせてしまう恐れもあります。

うがい:うがいには水道水が適している

水道水を使ったうがいは、何もしない場合に比べて風邪の発症率を約40%軽減するという研究結果を、が発表しました。これには、水道水に含まれる塩素の消毒効果が関係しているとみられています。そのため、塩素の含まれないミネラルウォーターよりも水道水の方がうがいに適しているといえるでしょう。

服薬:服薬には水道水(軟水)が適している

服薬は軟水で行うのが無難です。日本の水道水はほとんどが軟水のため、水道水で飲む場合はあまり硬度を気にする必要はありません。ミネラルウォーターで服薬する場合は、硬度の低い軟水を選びましょう。

4.まとめ

水道水とミネラルウォーターの違いについてまとめました。水道水は安全性とコスト面から利用しやすく、天然水やミネラルウォーターは味がおいしく種類が豊富という良さがあるようです。それぞれの長所をうまく利用して、いつもの生活に役立ててみてください。

まろやかで飲みやすい硬度28mgの軟水 ミネラル豊富な富士山の天然水「Kirala(キララ)」

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